伸学ゼミナール大井本校は湘光中にピタリと照準を合わせた授業内容。少人数制、演習指導で小学生から大学受験まで責任を持って指導します。

4.社会指導の方針

中学の社会は、3年間で地理・歴史・公民の3分野についての基本的な知識を身につけることが課題ですが、それは今この時代にこの国に生を受けた者の務めとして、日本という国のこれまでの歩みに思いをいたし、さまざまな課題が山積する複雑な世界の中でこの国のとるべき方向について考えるとき、責任ある一公民としての教養・判断を持つことが避けられないからです。

民主主義国家の一員として、一人一人の判断がその国のひいてはその個人の運命を決定する鍵を握っているがゆえに公民教育はゆるがせに出来ません。

sr_06.jpg 今この国を支えている主要な産業は何か。
日本という国は何で稼いで食べているのか。
高齢化が進む農業、ものづくり産業の行く末、高度情報社会の光と影。
少子高齢化が進む中で1000兆に近い国家債務を抱え、社会保障制度は維持可能なのか。


自分の小さな衣食住が、商品・貨幣市場を通じて日本のそして世界のあらゆる産業とそしてそこに従事する人々に深くかかわる時代になりました。
今の時代を縦割りに見たときの複雑極まりない構造は、長い時間をかけてさまざまな意思と力がせめぎ合う中で形成されてきた造形物であって、今も刻々と流動やまない生き物のようです。その大きな流れの中に組み込まれ、生きざるを得ない個々人は、自分を取り巻く様々な出来事にどう対処すべきか絶えず問われ続けています。

すべての事象は歴史的に構成され重層化していますから、「今ここ」の理解に歴史的観点が不可欠な所以です。
歴史は一部のマニアの所有物ではありませんし、自分の偏狭な考えを裏付けてくれる便利な道具でもなく、現代社会と世界のありようを多少でも客観的に複眼的に見るための重要な観点だと思います。
そう堅苦しいことばかり連ねなくても、各地域にはそれぞれの産業、文化やしきたりがあり、また大きな自然、風土の香りが漂っています。そこのところを多少自覚的に感じ考察するのが地理・歴史でしょう。身近なところから出発して、いやおうもなく世界と深く関わっていることを知らされ、政治に関与せざるを得ないのが現代なのですから、小さな公民は殻を破って一歩を踏み出すのです。

かくして授業では、地理は、この国の現状を自然、人口、産業などの観点で輪切りにし、歴史は、時間軸に沿って人間が取り結ぶ社会関係がどのような変遷を遂げてきたかを省み、公民は、現代社会を理解するのに不可欠な政治経済の基本的な仕組みについて考察します。

それぞれ分かりやすく興味を持てるように解説し、Workを使って知識を定着させ記述問題にも積極的に取り組んでいきます。